米国ウエストバージニア州政府日本代表事務所

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ハーパーズフェリー探訪記

 アパラチア山脈の中間にあり、ポトマック川とシェナンド川が合流する地点に位置するハーパーズフェリーは、現在ではアパラチアントレイルの拠点で自然豊かな観光地です。しかし、かつてその豊かな山と川の恵みがもたらす恩恵が戦略的な拠点となり、数々の歴史を作り出す場所となりました。

今から300年程前、豊富な水量を利用して水力発電が建設され、渓谷には鉄道が敷設され、工業が発達しました。商工業の発展を促す為、1794年にその地に連邦軍の武器工場と武器庫を設置したことから歴史的に国の重要拠点となり、街も繁栄しました。185910月に奴隷制度廃止を唱えるジョン・ブラウンが武器庫を襲撃し、捕えられ絞首刑になったことが奴隷制度に大きな波紋を投げかけ、ついには国を二分する南北戦争へと発展していきます。南北境界線上に位置していたこの地は、ロバート・E・リー将軍の山側からの攻撃により、南北戦争最大規模の連邦軍降伏事件となりました。戦争で荒廃した土地を洪水が襲い、見捨てられた運河は湿地帯と化し、廃墟には野生の動植物が戻ってきました。現在私たちがこの地で見るのは人間と自然が共に形作った風景であり、繁栄していた頃の街を再現した歴史街です。歴史を紹介する博物館や街並みを再現したストリートには当時の面影を感じさせる石造りのホテル、ショップ、レストランが並びます。アメリカの原点とも言えるこの景勝地に皆さまもぜひお越しになりませんか。

 

 

 

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